続・埼玉の知人から
2016年 01月 11日
エミール・ジャヴェル氏の著書から
「ああ!この夕昏の甘美な瞬間、それはなぜこうも短いのか。おお、太陽、なぜおまえはこうも速やかに没するのか・・・おお、しばし止まれ!
お前の最後の光が山嶺を赤く染めているあいだ、いましばらくこの最初の影のさわやかさをぼくらに味わわせてくれ。」
山の美、美というものがつかの間しか続かないことを良く知っている人の文章。
中野氏はたまたま松本で見た山に、ジャヴェル氏の文章が詩句のように思い出されたのだとか。
自然の移ろいやすい美の瞬間を確かに見た者の言葉として、中野氏は芭蕉の言葉も挙げている。
「物の見えたる光いまだ消えざるうちに言ひとむべし」と。
私もつかの間の休日、自然の織りなす風景を存分に楽しみたいもの。
いつの間にか、埼玉の知人はどこへやら・・という文章になってしまったが、彼らもきっとこのことをわかってるからこそ、トレッキングを楽しんでいるだろう。
by seki222
| 2016-01-11 20:50
| 山